2006年02月28日

琉球犬との関わり

“トゥラー”、“アカイン”は古来沖縄に生息していた在来犬です。

縄文人と共に、沖縄〜本州〜北海道まで生息していた縄文犬の
遺伝因子を残しているのが琉球犬と北海道(アイヌ)犬なのです。

平成2年4月1日に琉球犬保存会が発足したのですが、
それと同時に、
沖縄の在来犬の名称を“琉球犬(いぬ)”に統一したのですから、
最も古い犬でありながら、新しい犬の名称でもあるのが
“琉球犬”ということになります。

昔から沖縄本島北部地域と八重山地域においては、
イノシシ狩りに活用され、また家庭犬や番犬として利用されてきました。

060228琉球犬の仔犬たち.jpg
私が琉球犬と関わったのは、
私が沖縄県の動物管理所(現・動物愛護センター)に
勤務中(昭和61年4月〜平成4年3月)に、
愛犬家の方たちから
「“トゥラー”を保護しないと絶滅してしまう」
という提言が何度もあって、
私自身もその必要性を感じてからのことです。

犬を保護して増殖、普及させるための任意団体の組織作りなどは、
当時、犬行政の立場にいる私が矢面に立って動くことが
最も都合が良いことでした。

動物管理所に持ち込まれる犬の中には、
まれに虎毛の犬がいましたので、
それを所要の手続きに従って、
愛犬家に譲渡していきながら保護していったのが、
琉球犬との関わりの始まりで、
“アカイン”はその後のことになりました。

posted by トゥラー at 13:50| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬保存会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月27日

「どうぶつ奇想天外!」出演の思い出

TBSテレビの「どうぶつ奇想天外!」に、
琉球犬の成犬オス1頭と仔犬6頭と共に出演したことがあります。

当日のタイトルは『琉球の大自然〜謎と神秘の島々』で、
9年前の平成9年7月12日に放送されました。

どうぶつ奇想天外!.jpg
当時の司会は、みのもんたさんと、雨宮塔子さんのコンビでした。

同年6月に、琉球犬の分娩シーンを収録するために、
ディレクター、カメラマン、番組担当者の3名のスタッフが、
犬舎横にある私のブリーディングセンターの事務所で
24時間2週間も監視態勢をしてチャンスを待っていました。

出産間近のメス犬に気を遣いながら、
事務所の窓から大型カメラ1台、
マイクロカメラ4台で撮影を続けていました。

その時に産まれた仔犬6頭が出演したのです。

スタジオでは、琉球犬についての放映や紹介と、
琉球犬にまつわる問題をパネラー陣にクイズ形式で進行していましたが、
私から直接「問題」も出させて戴きました。

問題は、
「ふつうの犬になくて、琉球犬にあるものは何でしょうか?」
というものでした。

パネラーの解答はいろいろ出ましたが、正解はありませんでした。

この問題の正解は『狼爪』です。


番組の収録後、TBSの職員から「仔犬を欲しい」という申し出があって、
6頭の仔犬のうち2頭はその場で差し上げましたので、
仔犬4頭と成犬オス1頭で飛行機で沖縄に帰ってきました。

テレビで放映が終了してから、わずか15分後に、
どこで調べたのかわかりませんが、
大分県佐伯市の永元様から自宅に電話があり、
番組に出演した仔犬の中から
「あの仔犬が欲しい」
という申し出がありました。

「アカイン(赤犬)のメス」だと言いましたら、
「メスでも良いから、是非譲って欲しい」
ということでしたので、譲渡したのですが、
それから現在まで友好的にお付き合いを続けさせて戴いています。

当時の仔犬も、もう9歳ですから、人間に換算すると、50歳代になりました。


posted by トゥラー at 13:42| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞・犬専門誌など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月26日

「南大東島犬(大東犬)」について

「特定の地域のみに以前から生息する犬」を
“地犬(じいぬ)”と呼ぶのですが、
そういう意味では、琉球犬も“地犬”になります。

沖縄には、この琉球犬以外にも、
南大東島に「南大東島犬(大東犬)」という犬がいました。

正確には「いました」という過去形には断定できないのかもしれませんが、
最近では見聞きしなくなりましたので、
絶滅している可能性が高いと思っています。

実は、20年位前に私も飼っていたことがあります。

当時でも、5頭くらいしかいない希少種でした。

犬の形は、毛長で、脚が短く、琉球犬とは全く違うタイプでした。

残念ながら、画像はありません。

「約120年前に、八丈島に行った移民開拓団の一部の人が戻ってきて、
その時にダックスフンドのような、毛長で、脚が短い犬を近親交配させた、
まだ歴史の浅い、新しい犬」
だと岐阜大学の田名部雄一先生が言われていました。

田名部先生の話では、
・柴犬に近い日本犬型で、毛長、脚が短いもの
・西洋犬と雑種化したと思われる小形で、毛長、脚が短いもの
という、
「南大東島犬(大東犬)」には2種類のタイプがいるそうですが、
系統繁殖や保存はなされていない、ということでした。

東京の渋谷駅前の忠犬「ハチ公」は秋田犬、
東京の上野駅に隣接する上野公園には西郷隆盛の銅像があり、
その犬は薩摩犬ですが、
明治時代から西洋犬が輸入され始め、純粋な日本犬は少なくなっています。

これから犬を飼われる人には、
ぜひ日本の“地犬(じいぬ)”を見直してほしいと思うのです。

「南大東島犬(大東犬)」は“琉球犬”とは全く違うのですが、
沖縄の“地犬(じいぬ)”という広義の意味で、
「琉球犬の種類」のカテゴリーに入れておきました。


posted by トゥラー at 10:35| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月25日

琉球犬の種類〜「ゴマ」

“琉球犬”として認定されている以下の5種類、
「赤トゥラー」
「白トゥラー」
「黒トゥラー」
「アカイン(マスク)」
「アカイン(ゴールドアイ)」
は、すでにご紹介した通りです。

これらの純血同士を配合すると、
アイボリー


・ ゴマ
という、
上記に当てはまらない毛色が出現することが分かってきました。

琉球犬保存会で、現在「非認定」となっている、
これらの毛色の犬も“琉球犬”として『認定』されるように
図ってゆきたいと考えています。

060225琉球犬「ゴマ」の仔犬1.jpg
今日は「ゴマ」をご紹介します。

060225琉球犬「ゴマ」の仔犬2.jpg
この「ゴマ」は、
私が琉球犬に15年関わって
今までに2頭しか出現していない希少な毛色です。

060225琉球犬「ゴマ」の仔犬4.jpg

060225琉球犬「ゴマ」の仔犬3.jpg

琉球犬の種類としては、今回が最終回です。

明日は、琉球犬ではないのですが、
沖縄の「大東犬」の話をする予定です。

posted by トゥラー at 12:37| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月24日

琉球犬の種類〜「黒」

“琉球犬”として認定されている以下の5種類、
「赤トゥラー」
「白トゥラー」
「黒トゥラー」
「アカイン(マスク)」
「アカイン(ゴールドアイ)」
は、すでにご紹介した通りです。

これらの純血同士を配合すると、
上記に当てはまらない毛色が出現することが分かってきました。

琉球犬保存会で、現在「非認定」となっている、
これらの毛色の犬も“琉球犬”として『認定』されるように
図ってゆきたいと考えています。

060224琉球犬「黒」3.jpg
今日は「黒」をご紹介します。

060224琉球犬「黒」2.jpg
「黒」は単色でで出現しました。

060224琉球犬「黒」1.jpg
この「黒」は、私が琉球犬に15年関わって初めて出現した希少な毛色です。

posted by トゥラー at 11:18| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月23日

琉球犬の種類〜「白」

“琉球犬”として認定されている以下の5種類、
「赤トゥラー」
「白トゥラー」
「黒トゥラー」
「アカイン(マスク)」
「アカイン(ゴールドアイ)」
は、すでにご紹介した通りです。

これらの純血同士を配合すると、
上記に当てはまらない毛色が出現することが分かってきました。

昨日ご紹介した「アイボリー」
今日の「白」と、
次回の「黒」、「ゴマ」
の4種類です。

琉球犬保存会で、現在「非認定」となっている、
これらの毛色の犬も“琉球犬”として『認定』されるように
図ってゆきたいと考えています。

060223琉球犬「白」3.jpg
今日は「白」をご紹介します。

060223琉球犬「白」4.jpg
「白」は単色で、綺麗な「白」で出現します。

060223琉球犬「白」.jpg
「白」×「白」の配合で、「白」や「アイボリー」が多く出現します。

060223琉球犬「白」2.jpg
この「白」は、出現してから7代目になります。

posted by トゥラー at 10:00| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月22日

琉球犬の種類〜「アイボリー」

今日からは、現在“琉球犬”として「非認定」の4種類
・ 白
・ アイボリー
・ 黒
・ ゴマ
をご紹介してゆきたいと思います。

昨日までは、“琉球犬”として認定されている以下の5種類、
「赤トゥラー」
「白トゥラー」
「黒トゥラー」
「アカイン(マスク)」
「アカイン(ゴールドアイ)」
をご紹介しましたが、
これらの純血同士を配合して、
上記に当てはまらない毛色が出現することが分かってきたのです。

琉球犬保存会で、現在“琉球犬”として「非認定」となっている、
これらの毛色の犬も“琉球犬”として『認定』されるべきなのです。

出来る限り早く、これらの「非認定」にされた状態の琉球犬を、
正規に「認定」するように、図ってゆきたいと考えています。

今日は「アイボリー」をご紹介します。

060222アイボリー.jpg
「アイボリー」は単色です。

060222アイボリー2.jpg
「白」×「白」の配合で、数多く出現します。

posted by トゥラー at 11:44| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月21日

琉球犬の種類〜「アカイン(ゴールドアイ)」

今日は「アカイン(ゴールドアイ)」をご紹介します。
060221アカイン(ゴールドアイ)1.jpg

「アカイン」は『赤犬』の意味で、単色です。

「アカイン」には
・ マスク(鼻が黒いタイプ)
・ ゴールド・アイ(眼が金色のタイプ、鼻は茶色が多い)
の2種類があります。

今日は、そのうちの「アカイン(ゴールドアイ)」をご紹介します。
アカイン(ゴールドアイ)3.jpg

060221アカイン(ゴールドアイ)2.jpg
眼が金色をしている犬は、琉球犬以外では
オーストラリアの在来犬にいるらしいと
文献で見たくらいで、
世界的にも希少な眼なのです。

以下は、これまでに書いたトゥラーの3種類とアカインです。
それぞれ比較してみて下さい。
琉球犬の種類〜「赤トゥラー」
琉球犬の種類〜「白トゥラー」
琉球犬の種類〜「黒トゥラー」
琉球犬の種類〜「アカイン(マスク)」

以上の、3種類の「トゥラー」と、
昨日、今日の2種類の「アカイン」の
合計5種類が琉球犬の「認定犬」です。


明日からは、現在「非認定」状態となっている4種類
・ 白
・ アイボリー
・ 黒
・ ゴマ
をご紹介してゆきたいと思います。

posted by トゥラー at 00:05| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月20日

琉球犬の種類〜「アカイン(マスク)」

今日は「アカイン(マスク)」をご紹介します。

060220アカイン(マスク)2.jpg
昨日までの「トゥラー」は、
地色の3種類(赤・白・黒)に虎毛のシマ模様があったのですが、
今日の「アカイン」は『赤犬』の意味で、単色になります。

「アカイン」には
・ マスク (鼻が黒いタイプ)
・ ゴールド・アイ(眼が金色のタイプ、鼻は茶色が多い)
の2種類があります。

今日は、そのうちの「アカイン(マスク)」をご紹介します。

060220アカイン(マスク)4.jpg
「アカイン」は、赤犬同士を交配すると生まれます。
「赤」は劣性遺伝同士なので「赤」になるのです。

060220アカイン(マスク)3.jpg
例えば、
「白」×「赤」の交配では、トゥラーがバラエティに出現し、
「白」×「白」の交配では、白やアイボリーが多く出現します。
今日の「アカイン(マスク)」は無作為に出現する種類です。

以下は、「アカイン(マスク)」の仔犬です。
060220アカイン(マスク)の仔犬.jpg

060220アカイン(マスク)の仔犬3.jpg

060220アカイン(マスク)の仔犬2.jpg

以下は、これまでに書いたトゥラーの3種類です。
それぞれ比較してみて下さい。
琉球犬の種類〜「赤トゥラー」
琉球犬の種類〜「白トゥラー」
琉球犬の種類〜「黒トゥラー」


posted by トゥラー at 09:36| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月19日

琉球犬の種類〜「黒トゥラー」

今日は「黒トゥラー」をご紹介します。

060219黒トゥラー.jpg
「黒トゥラー」と言っても、
真っ黒ではなく、いくぶんこげ茶がかった黒になります。

060219黒トゥラー2.jpg

琉球犬のトゥラーは、
一昨日の「赤トゥラー」
昨日の「白トゥラー」
今日の「黒トゥラー」の3種類になります。

明日は「アカイン(赤犬)」をご紹介します。

posted by トゥラー at 09:47| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月18日

琉球犬の種類〜「白トゥラー」

今日・明日もブログ運営会社のサーバーメンテナンスのようですね。
今日は「白トゥラー」をご紹介します。

060218白トゥラー3.jpg
「白トゥラー」と言っても、
真っ白ではなく、いくぶんアイボリーがかった白になります。

060218白トゥラー2.jpg
ゼブラ(シマ馬)や虎のような模様が出現するのは、
琉球犬だけではなく、
北海道(アイヌ)犬や秋田犬、甲斐犬などにも出現しています。

060218白トゥラー.jpg


posted by トゥラー at 17:15| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月17日

琉球犬の種類〜「赤トゥラー」

昨日はブログサーバーのシステムメンテナンスで
臨時休業になりましたが、
落ち着いて考えると重大な手落ちに気がつきました。

琉球犬の種類を画像でご紹介をしていなかったことです。

このブログをご覧の方は、
「トゥラー」とか「アカイン」とかの用語が出てきても、
そもそも「トゥラー」とは何なのかexclamation&question
「アカイン」とはどういう色をしているのかexclamation&question
よく理解できていなかったのではないかと反省しました。

今週は、1日に1種類ずつ
種類ごとに典型的な琉球犬をご紹介してゆきたいと思います。

最初の4日間は「認定犬」の5種類
・ 赤トゥラー
・ 白トゥラー
・ 黒トゥラー
・ アカイン(ゴールドアイ)
・ アカイン(マスク)

その後に「非認定」の4種類
・ 白
・ アイボリー
・ 黒
・ ゴマ
を順次画像でご紹介してゆきますので、
比較しながらご覧戴ければ嬉しいです。


今日は「赤トゥラー」をご紹介します。

両親を赤同士で交配させると、
「赤」は“劣勢遺伝子”同士ですから、「赤」が生まれるのです。

ちなみに、「白」×「赤」の交配は、
トゥラーがバラエティーに出現しますし、
「白」×「白」では「白」や「アイボリー」が多く出る傾向にあります。

小さい型同士を交配しても、遺伝子の関係で小さめの犬が出現しています。


060217赤トゥラー八重山種2.jpg
「赤トゥラー」の“八重山系”です。

060217赤トゥラー八重山種.jpg
「赤トゥラー」の“八重山系”は、
沖縄本島北部の「山原(やんばる)系」より、
1回り大きいのが特徴です。

また、トゥラーの胸、または胸下には
「白い紋」があるのも特徴的です。

これは「赤」だけに限らず
「白トゥラー」「黒トゥラー」にも出現します。

060217赤トゥラー.jpg
典型的な「赤トゥラー」です。

060217赤トゥラーの仔犬の母犬.jpg
これも地色が薄いですが、「赤トゥラー」です。

060217赤トゥラーの母子.jpg
この母犬は1ヶ月前に出産しています。
右の脇にいるのが仔犬(メス)です。

仔犬の父親は「アカインのマスク」(赤1色の鼻が黒い犬)でしたが、
近隣の農業ハウスに入って農薬中毒で先日死亡してしまいました。

以下は、この仔犬(メス)です。
060217赤トゥラーの仔犬3.jpg

060217赤トゥラーの仔犬.jpg

060217赤トゥラーの仔犬2.jpg

posted by トゥラー at 11:06| 沖縄 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | 琉球犬の種類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月15日

琉球犬保存会設立趣意書

060215琉球犬の仔犬.jpg

琉球犬保存会は、
平成2年4月1日に、23名、18頭で設立したのですが、
その前に保存会を設立するための準備委員会で
「琉球犬保存会設立趣意書」
を作成しましたので、ご紹介しておきます。

作成したのが平成2年当時のデータもそのまま記述しますが、
犬が出現したのは、最近のデータでは
「1万8千年〜2万年前」
となっています。

あくまで、「保存会設立趣意書」として、
参考までにご覧戴ければ、と思います。

琉球犬保存会設立趣意書
地球上に現在の犬が出現したのは
今から1万2千年から2万年前と考えられていますが、
現在までに発掘された古い犬の骨について、
放射性炭素(14C)を使ってその年代を測定したところ、
最も古いのはアラスカの2万年前、イラクの1万2千年前、
パレスチナ、ドイツの1万1千年前、
日本のものは9,500年前であることが解明されました。

日本犬は、家畜化した犬を日本人の我々の祖先が
日本国土にやって来たときに、
一緒に連れてきたものであると考えられます。

犬は最古の家畜であり、
犬の家畜化は今から2万年くらい前から
すでに始まっていたものと思われます。

・羊  1万2千年前
・ヤギ 1万年前
・牛    9千年前
・馬    5千年前
・鶏    5千年前
・猫    4千年前
に、それぞれ家畜化したものと推定されています。

犬は世界的に品種分化が著しく、品種の数が多く、
現在公認されているもので309種類に上ります。

日本で発掘された最古の犬の骨は9,500年前のものですが、
この犬の骨は関東地方の神奈川県の夏島貝塚から発掘されました。

また、犬の骨は縄文時代の遺跡から数多く発掘されています。

沖縄県でも縄文時代前期の遺跡から犬の骨が発掘されています。

日本犬については
大正末期から昭和初期にかけて在来犬種保存の機運が高まり、
そして1928年(昭和3年)には日本犬保存協会が設立されました。

日本犬として国の天然記念物の指定を受けているものは、
・ 秋田犬
・ 甲斐犬
・ 柴犬
・ 紀州犬
・ 四国犬
・ 北海道犬
の6犬種です。

沖縄県における在来犬については、
沖縄戦で壊滅的被害を被って
本島北部地域と八重山地域に一部生存していた犬による繁殖で、
現在10頭くらいが生息しているものと推定されています。

沖縄県における在来犬についての確かな記録はないのですが、
戦前までは本島北部地域と八重山地域において
猪狩りに利用して充分活用され、
現在でもその愛犬家が増えつつある現状にあります。

沖縄の在来犬は「トゥラー」「アカイン」の名称で呼称され、
人に対しては非常におとなしく(従順で)、臭覚に優れ、
狩猟用として重宝がられ大いに活用されていました。

今回、沖縄県の在来犬(琉球犬トゥラー)の保存を強く望む愛犬家が多く、
その有志により保存会を設立しよう、という趣旨により、
本日準備委員会を開催することが出来ました。


posted by トゥラー at 19:03| 沖縄 ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 琉球犬保存会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月14日

“琉球犬”の出産

060214生後10日の琉球犬の仔犬3頭.jpg

近日出産予定のメス犬は、残念なことに昨夜急死してしまいました。

数日前から、日中舌を出してバテているような仕草があって、
日陰に移動させていたのですが、
熱中症と種付け時期が早かったことが原因と思われます。
(開腹はしませんでした)

人間を含めた生物は自然によって生かされているのですから、
残念ですが認めなければいけません。


実は10日前に出産した琉球犬がいて、
仔犬が5頭生まれ、うち3頭が元気に育っています。

丁度、外出中に産まれてしまいましたので、
出産時の様子が撮影できなかったので、今回に期待していたのですが、
突然のアクシデントのため、
今日の画像は10日前に出産した今日現在の母子に変更させて頂きました。
060214母犬.jpg
この画像が母犬(アカイン)です。

左上に「穴」が掘ってあり、
仔犬が3頭寝ているのがお分かりいただけるでしょうか。

メス犬は太陽や雨風などの気象条件や外敵などから
仔犬を守れる場所で分娩するために
出産の3〜4日前に2〜箇所の「試し掘り」をします。

060214生後10日の琉球犬の仔犬3頭.jpg
その中で、「分娩に最適な場所」と判断したところを選択し、
そこを集中的に一心不乱に掘るのです。

主に、犬舎の下など暗い場所に、夏は浅く、冬は深めに掘ります。


生まれるときは満潮、死ぬときは干潮(引き潮)
ウミガメや魚、カニ、珊瑚などが大潮の満潮時に産卵することは、
テレビ等で紹介されてよく知られるところですが、
これは人間にも言えること(自然分娩の場合)で
「満月や新月の上げ潮時〜満潮時の出産が多い」のです。

もちろん犬でも猫でも自然分娩なら同じことが言えるのです。

それとは反対に
「引き潮時〜干潮時にかけて臨終をお迎えする」
と言われています。

満潮時と月は生命の誕生に関係があるようですが、
詳しいデータがあるわけではないので、
はっきりとした因果関係は不明ですが
実際多くの場合、動物の生死は潮の干満という引力に影響しています。

産婦人科医院や助産院では、
外来や分娩室に大概「潮汐表(ちょうせきひょう)」が貼られています。
・ 「潮」はあさしお
・ 「汐」はゆうしお
つまり、潮の満ち引き表のことです。

海の水は太陽や月の引力で満ち引きし、普通1日に2回の干満があります。

満潮から次の満潮までに要する時間は約半日です。

1日の干満の差は月齢によってほぼ半月の周期で変化し、
陰暦の1日(新月)と15日(満月)の頃に大潮となり、
半月の頃に小潮になります。

人間や犬の体は6割が水で出来ています。

妊娠すると体の中にお水の入った袋を抱えるので、
きっといつもより自然の力を受けやすいのでしょう。
不思議ですね。
posted by トゥラー at 18:21| 沖縄 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月13日

琉球新報の記事(平成18年1月4日)

060104琉球新報掲載記事.jpg

今年は“戌年”ということで、
年初の1月4日琉球新報朝刊の社会面
画像のように“琉球犬”を掲載して戴きました。

近日出産を迎える“琉球犬”がいます。
明日は、そのことについて触れたいと思います。
posted by トゥラー at 15:47| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞・犬専門誌など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月12日

「琉球犬保存会」発足から、県の天然記念物指定までの流れ〜最終回

沖縄県の天然記念物指定
平成6年が戌年ということもあって、
この年に県に対して天然記念物指定に係る申請手続きをするために
保存会が一丸となり、調査を進めてきました。

膨大な調査資料に基づき、
当時の会長である私が提出資料や申請書類を作成し、
保存会会長名で、同年12月に県の教育長文化課に申請したのです。

翌年平成7年11月29日の県教育委員会で
「天然記念物指定について」審議
され、
承認を受けることが出来ました。
正式決定日は平成7年12月22日のことでした。
PDF資料15ページ目、16天然記念物のbP6参照

天然記念物指定では
「飼主+犬」がペアーとした“認定犬”となって、
所有者の移動が禁止され、
その子や孫は天然記念物指定犬として移動が許されたのです。

posted by トゥラー at 12:51| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄県の天然記念物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月11日

「琉球犬保存会」発足から、県の天然記念物指定までの流れ〜その4

060211琉球犬.jpg

保存会結成4年後の平成5年度の重点事業
基礎犬は134頭の子や孫から468頭が生産されました。
会員数も165名になりました。

琉球犬の保存と増殖、普及も順調に進み、
会員数が着実に増えて底辺が拡大し、
会員相互の親睦と組織の充実を図るため、
平成5年度の重点事業を以下のように実施しました。

1.琉球犬の天然記念物指定について
・ 翌年の平成6年が「戌年」に当たることで、
  それまでの基礎調査資料を整備して、
  沖縄県の天然記念物指定に向けて会員一丸となってまい進しました。

2.琉球犬計画交配の推進について
・ 沖縄県における純粋琉球犬の維持及び確保を図るため、
 琉球犬の実態を掌握し、系統調査による優良系統間の適性交配を推進し、
  純粋種犬の生産を促進することにより、
  純粋琉球犬の保存、増殖を図りました。

3.琉球犬血統の登記、登録
・  昨年に引き続き琉球犬保存犬の基礎犬群の血液検査と認定審査を行い、
   その結果琉球犬血統書を交付しました。
・ 前年度に生産された仔犬と、
  平成5年12月末までに生産された仔犬とを合わせ、
  468頭に仔犬登記の発行をしました。

4.琉球犬展示会
・ 第4回琉球犬展示会を会員が飼養している琉球犬を
  1人1頭以上出展して平成6年3月に実施しました。

5.繁殖牝犬助成費の支給
・ 琉球犬繁殖牝犬の管理者に対する助成費として、
  会員の分娩させた母犬に対して、1回の分娩につき、
  一律5,000円に増額しました(昨年度は3,000円)。

posted by トゥラー at 07:43| 沖縄 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 沖縄県の天然記念物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月10日

「琉球犬保存会」発足から、県の天然記念物指定までの流れ〜その3

060210琉球犬ー赤犬.jpg

保存会結成3年後の平成4年度の重点事業
基礎犬は134頭を認定し、
さらにこれらの基礎犬から230頭余りが生産されました。
会員数も133名になりました。

1.琉球犬計画交配の推進について
・  沖縄県における純粋琉球犬の維持及び確保を図るため、
   琉球犬の実態を掌握し、系統調査による優良系統間の適性交配を推進し、
   純粋種犬の生産を促進することにより、
   純粋琉球犬の保存、増殖を図りました。

2.琉球犬の調査
・  昨年に引き続き県内に飼養されている
   琉球犬の基礎犬の掘り起こしを実施しました。

3.琉球犬血統の登記、登録
・  昨年に引き続き琉球犬保存犬の基礎犬群の血液検査と認定審査を行い、
  その結果琉球犬血統書を交付しました。
・ さらに、仔犬の登記補助登録も実施しました。

4.琉球犬展示会
・ 第3回琉球犬展示会を会員が飼養している琉球犬を
  1人1頭以上出展して実施しました。
・ 出展頭数は83頭でした。

5.琉球犬を沖縄県の天然記念物指定に向けて
  調査資料の整備を行いました。

6.繁殖牝犬助成費の支給
・ 琉球犬繁殖牝犬の管理者に対する助成費として、
  会員の分娩させた母犬に対して、
  1回の分娩につき、一律3,000円を
  平成4年4月1日以降に離乳する犬に支給することにしました。


今日の画像は、アカイン(赤犬)です。

糸満市の宮平牛乳様から、週に1,2度牛乳を頂き、
パンの耳や大豆カス(おから)なども食品工場から頂いて、
それらの食品残さを発酵させた自家製ドッグフードを毎日与えています。

沖縄県で最も優れた畜産研究者らと共に、
犬に100%安全で、しかも犬が必要としている栄養素で構成する
固形のドッグフードを現在研究中です。

その試作品が今月末〜来月初旬には出来る予定なので、
早速当センターでテストすることになっています。

このドッグフードの特徴は、
沖縄の焼酎「泡盛」のカス(カシジェー)を配合するところにあります。

泡盛カスを絞った液体が「もろみ酢」で、カシジェーはその残りカスです。

クエン酸の固まりのようなもので、
アミノ酸20種類のうち19種類を豊富に含む
“健康食品”のようなものなのです。

これに主成分の穀物と、他の天然の栄養素を含めて発酵させたもので、
余計で粗悪な添加物類は一切配合しませんから、当然吸収率も良くなります。

「琉球犬に安全で健康に配慮したドッグフードを与えたい」
というところからスタートしたのですが、
もちろん琉球犬に限らず全ての犬に使えますから、
この研究過程もお話できる範囲でご紹介するつもりで居ります。

posted by トゥラー at 11:12| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄県の天然記念物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月09日

「琉球犬保存会」発足から、県の天然記念物指定までの流れ〜その2

060209琉球犬の仔犬.jpg

保存会結成2年目の平成3年度の重点事業
基礎犬も64頭を認定し、さらにこれらの基礎犬から50頭余りが生産されました。
会員数は初年度の23名から62名になりました。

1.琉球犬計画交配の推進について
・ 沖縄県における純粋琉球犬の維持及び確保を図るため、
琉球犬の実態を掌握し、系統調査による優良系統間の適性交配を推進し、
純粋種犬の生産を促進することにより、
純粋琉球犬の保存、増殖を図りました。

2.琉球犬の調査
・ 昨年に引き続き県内に飼養されている
琉球犬の基礎犬の掘り起こしを実施しました。

3.琉球犬血統の登録
・ 昨年に引き続き琉球犬保存犬の基礎犬群の血液検査と認定審査を行い、
その結果琉球犬血統書を交付しました。
・ さらに、仔犬の登記補助登録も実施しました。

4.琉球犬展示会
・ 第2回琉球犬展示会を会員が飼養している琉球犬を
  1人1頭以上出展して実施しました。
・ 出展頭数は72頭でした。

5.その他
・ 県獣医学会で発表
  昨年、琉球犬の調査認定した64頭について、
  その特徴、体型等について、県の獣医学会で発表しました。
・ 琉球犬審査基準の作成
  1月27日に記述した「“琉球犬”審査基準の13項目」です。
・ 特別講演
  麻布大学の田名部雄一博士の特別講演を実施しました。
  演題「犬から探る日本犬のルーツ」

posted by トゥラー at 09:25| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 沖縄県の天然記念物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月08日

「琉球犬保存会」発足から、県の天然記念物指定までの流れ〜その1

060208琉球犬の仔犬.jpg
「琉球犬保存会」は今から16年前の平成2年4月1日に、
会員23名、琉球犬36頭でスタートしました。

会員の一致団結によって、
「琉球犬の保存と増殖、普及」を旗印に掲げ、
会員相互の親睦と組織の充実強化を図り、
私が初代会長に就任したのです。

「琉球犬保存会」発足から、
県の天然記念物指定までの流れを何回かに分けて
簡単にご紹介しておきます。


保存会結成の平成2年当時の重点事業
1.琉球犬の調査
・ 県内に飼養されている琉球犬の基礎犬群の実態調査を実施しました。

2.琉球犬予備登録
・ 琉球犬保存会の基礎犬群の血液検査を行い、
  その結果により予備登録を実施しました。

3.琉球犬展示会
・ 第1回琉球犬展示会を実施しました。
・ 出展犬数は51頭でした。

4.特別講演
・ 岐阜大学の田名部雄一博士の特別講演を行いました。
・ 演題「琉球犬の調査結果について」


posted by トゥラー at 15:32| 沖縄 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 沖縄県の天然記念物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。