2006年03月09日

「愛犬ジャーナル」への“琉球犬”についての寄稿−3

今から12年前の1994年7月号から同年12月号まで、
平成6年戌年・ゴージャス特集
古いタイプの日本犬「琉球犬(いぬ)」
『君知るや うるま島の虎毛犬』(「うるま」とは、琉球の古名です)
というタイトルで、連載した記事内容を、
当時の原文のままご紹介させて戴いて居ります。

このブログで、今までにご紹介した内容と重複するところもありますが、
ご了承下さい。

紙.jpg
1994年7月号(bS17)の最終回

麻布大学獣医学部 田名部雄一
筆者による遺伝子構成調査のための採血頭数は、現在まで、
山原系140頭、八重山系30頭の合計170頭である。

これを調べた遺伝子の頻度は表の通りである。
3.jpg
この成績を見ると、
琉球犬では、稜線半島の犬から流入した遺伝子と考えられる
HBA、Gmogの遺伝子頻度はいずれも極めて低く、
その他朝鮮半島在来犬に高い頻度で認められる
PoaB、GPIB、PacSなどはいずれも低い。

また、北方の犬で高く、南方で低いPtfAの頻度は、
0.221と低い。

このような遺伝子構成は、
日本犬種では、北海道犬(アイヌ犬)と類似している。

このように
日本列島最南端にいる犬と最北端にいる犬の遺伝子構成が
互いに似ていることは興味深いことである。

愛犬ジャーナル1994年7月号80頁.jpg
琉球犬の山原系と八重山系の間に
血液タンパク質の多型を支配する遺伝子頻度に
違いがほとんど認められず、
両系統が遺伝的に極めて近い犬群であると考えられる。

今回の調査を始める前に、
両群間で遺伝子の交流があったことも示されている。

しかし、外観は、毛色は両群とも虎毛で類似しているが、
八重山系の方が体格が若干大きく、舌斑の頻度が高い。

八重山系は、またストップが浅く、全て差尾で巻尾がないことから、
山原系に比べて、より原始的な形を持っている可能性もある。

このことについては、古い犬の骨との比較調査などが必要である。

いずれにせよ、
このような古いタイプの日本犬が、
琉球で発見されたことは重要である。

現在、琉球犬保存会では、
この犬の沖縄県の天然記念物に指定を受けるべく努力している。


以上で、1994年7月号(bS17)が終了しましたので、
次回は同年8月号の予定です。

posted by トゥラー at 16:27| 沖縄 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞・犬専門誌など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。