
琉球犬保存会は、
平成2年4月1日に、23名、18頭で設立したのですが、
その前に保存会を設立するための準備委員会で
「琉球犬保存会設立趣意書」
を作成しましたので、ご紹介しておきます。
作成したのが平成2年当時のデータもそのまま記述しますが、
犬が出現したのは、最近のデータでは
「1万8千年〜2万年前」
となっています。
あくまで、「保存会設立趣意書」として、
参考までにご覧戴ければ、と思います。
琉球犬保存会設立趣意書地球上に現在の犬が出現したのは
今から1万2千年から2万年前と考えられていますが、
現在までに発掘された古い犬の骨について、
放射性炭素(14C)を使ってその年代を測定したところ、
最も古いのはアラスカの2万年前、イラクの1万2千年前、
パレスチナ、ドイツの1万1千年前、
日本のものは9,500年前であることが解明されました。
日本犬は、家畜化した犬を日本人の我々の祖先が
日本国土にやって来たときに、
一緒に連れてきたものであると考えられます。
犬は最古の家畜であり、
犬の家畜化は今から2万年くらい前から
すでに始まっていたものと思われます。
・羊 1万2千年前
・ヤギ 1万年前
・牛 9千年前
・馬 5千年前
・鶏 5千年前
・猫 4千年前
に、それぞれ家畜化したものと推定されています。
犬は世界的に品種分化が著しく、品種の数が多く、
現在公認されているもので309種類に上ります。
日本で発掘された最古の犬の骨は9,500年前のものですが、
この犬の骨は関東地方の神奈川県の夏島貝塚から発掘されました。
また、犬の骨は縄文時代の遺跡から数多く発掘されています。
沖縄県でも縄文時代前期の遺跡から犬の骨が発掘されています。
日本犬については
大正末期から昭和初期にかけて在来犬種保存の機運が高まり、
そして1928年(昭和3年)には日本犬保存協会が設立されました。
日本犬として国の天然記念物の指定を受けているものは、
・ 秋田犬
・ 甲斐犬
・ 柴犬
・ 紀州犬
・ 四国犬
・ 北海道犬
の6犬種です。
沖縄県における在来犬については、
沖縄戦で壊滅的被害を被って
本島北部地域と八重山地域に一部生存していた犬による繁殖で、
現在10頭くらいが生息しているものと推定されています。
沖縄県における在来犬についての確かな記録はないのですが、
戦前までは本島北部地域と八重山地域において
猪狩りに利用して充分活用され、
現在でもその愛犬家が増えつつある現状にあります。
沖縄の在来犬は「トゥラー」「アカイン」の名称で呼称され、
人に対しては非常におとなしく(従順で)、臭覚に優れ、
狩猟用として重宝がられ大いに活用されていました。
今回、沖縄県の在来犬(琉球犬トゥラー)の保存を強く望む愛犬家が多く、
その有志により保存会を設立しよう、という趣旨により、
本日準備委員会を開催することが出来ました。
posted by トゥラー at 19:03| 沖縄 ☔|
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琉球犬保存会
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